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自由高等学院・希望高等学園

発達障害ラーニングサポーター資格取得者表彰

希望高等学園
石原 典子

希望高等学園では、多様な生徒に最大限の力で最高の対応をするために、発達障害ラーニングサポーター資格(旧称:発達障害学習支援サポーター)取得に取り組んでいます。2023年度は残念ながら該当者がいませんでしたが、2024年度は4名の資格取得者がありました!

この発達障害ラーニングサポーター資格は単に講義を聞いて資格取得ではなく、別日に試験を受け、基準以上の正答率であれば無事合格となり、資格が取得できる仕組みとなっています。今回は資格を取得した方にお話を聞きしました!

2024年度資格取得者

山口先生、丹地先生、岩佐先生

岩瀨先生

【岡山校】山口真司先生・・・いつもハキハキとフレッシュ感満載の英語教員
【倉敷校】岩佐佳穂先生・・・雪国出身の穏やかで優しい数学教員
岩瀨  歩先生・・・落ち着いて細かい気遣いのできる体育教員
【福山校】丹地龍一先生・・・レスリング大会出場や公認スポーツ指導資格を持つ体育教員

Q1:発達障害ラーニングサポーターの講座を通して、新しい学びはありましたか?

山口:「問題行動の裏には、“困っている”というサインがある」という視点は、資格取得前にはあまり意識していませんでした。表面的な行動だけで判断するのではなく、その背景にある脳の特性や環境要因への理解を深めることができ、より根本的な支援を考えるようになりました。

岩佐:学習中は、過去に関わった生徒のことを思い出し、あの時こうしていればよかったのかなど気づきを得ることができました。今後もいろんな生徒たちと出会うので、それぞれに生徒に合った対応ができるように方法や事例をたくさん知っていきたいと思いました。
そのためには、今は関係ないと思わず、あらゆることを想定して学んでいくこと、改めて発達障害について学ぶことの重要性を学びました。

岩瀨:発達障害学習支援について、なんとなく知っている「感覚」だったところが、体系的に学ぶことができました。根拠のある指導へつなげることができています。

丹地:発達障害に関する法律が、どのような背景のもと改正されながら今日まできているのかを知りました。「合理的配慮」という言葉がよく使われますが、その言葉が何を意味しているのかを正確に理解できました。

Q2:実際の指導に活かしていることはありますか?

山口:資格講座で学んだ「視覚的な情報提示の重要性」を意識するようになり、伝え方、板書の工夫や個別プリントの作成を通して、発達特性のある生徒にも分かりやすく伝える指導を心がけています。また、叱責よりも「行動のきっかけを一緒に探す」アプローチを学び、生徒との関係構築にも良い影響を与えています!

岩佐:視覚優位と聴覚優位があると知り、間違えて聞き取ってしまったり、話していた要点を忘れてしまったりする生徒には、視覚的に伝えたほうがわかりやすいと気づくことができました。気づいてからは、話した後に再度話の要点を箇条書きにして、LINEで送るようにしています。生徒も後から見返せますし、私自身も後から何を伝えたか確認もできるのでやってよかったなと思っています!

岩瀨:学習支援におけるボトムアップ型支援(個人の成長や能力向上を目指す支援)とトップダウン型支援(周囲の力を借りる支援)のバランスを注意しています。つい教えすぎてしまうことがあるので、個人の成長や能力向上を目指した支援を基本に心掛けるようになりました。
しかし、あまりにボトムアップを優先すると、生徒の苦手意識の増長につながるので、支援者のバランス感覚を磨いていきたいです。

丹地:これまでいろいろな生徒と関わってきましたが、今まで以上にそれぞれの特性をきちんと理解できるようになり、冷静に対応ができるようになりました。また、それぞれが持っている特性をポジティブ=強みとしてどのように活かすかを考えて指導しています。

Q3:実際のエピソードを教えてください!

 山口:ある生徒が「提出物の期限を守らない」ことを繰り返していました。以前は「どう生徒のやる気を喚起させるか??」という考えに終始していましたが、資格講座で「ワーキングメモリや時間感覚の弱さ」が背景にある可能性を知り、視覚スケジュールとタイマーを併用してサポートしたところ、徐々に期限までに提出できるようになりました。特性理解があると、対応も変わることを実感しました。

岩佐:入学希望者向けに行う相談会では、発達特性に悩みを持っているお子さんもいらっしゃいます。保護者の方が「発達に心配…学習ができるか…」など不安を話された時には、お子さんの特性を聞いて具体的な対応方法を提案することができました。今までは経験でしか答えられなかったことが、知識として自信を持って答えることができるようになりました!

岩瀨:女子生徒が苦手な男子生徒が登校し、席に座っていたところ、突然隣の席に女子生徒が座ってしまいパニック状態に・・・。これまでなら、すぐにパニックになった理由を聞いていましたが、他の生徒がいない場所に移動(①安全確保)し、本人が落ち着くまで待ち(②見守り)、落ち着いたところで理由を聞き、席の場所を移動(③環境調整)させることで症状が治まり、無事勉強をすることができました。

丹地:一人ひとり個性や持っている力が違うので、同じ集団の中にいても説明の仕方や声かけの仕方を工夫したり、休ませたり褒めたりするタイミングを考えることで、持っている力を発揮させることができました。

資格取得者も増えてきました!多くの生徒が、希望高等学園でしっかりと力を蓄え、社会に飛び出し「自分らしく幸せな人生が歩める」ように、チームキボガクで一丸となって盤石な体制をつくっていきたいと思います!

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